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「なぜラルジャン(Le Largin)を語るのか?」
今回の記事を書くにあたって参考文献とした「ボンフォル、1914-1918年西部戦線0キロメートル地点に於けるラルジャン(BONFOL Le Largin au « kilomètre 0 » du front ouest 1914-1918)」の本章は、疑問形で始まる。
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フランス人銀行家のアルベール・カーン(1860~1940年)はユダヤ人で慈善家、また平和主義者でユートピアンでもあった。今からちょうど100年前、第1次世界大戦が始まる少し前に、カーンは写真家を雇って世界のあらゆる場所へと派遣し、そこに住む人々や風景、モニュメントなどを記録させた。それらの貴重な写真が今回、スイスで初めて展示される。
カーンは写真家の派遣という壮大なプロジェクトを通じて、世界の平和に貢献したいと考えていた。哲学者でノーベル文学賞受賞者のアンリ・ルイ・ベルクソンの思想に影響を受け、世界の文化を知ることが人々の平和共存につながると信じたからだ。相手を理解し敬う人間が、戦争を起こすことはないと考えたのだ。
写真家たちはヨーロッパ、アジア、アフリカ、そしてアメリカを旅して回り、当時では最先端技術だったカラーで撮影した。旅する写真家たちに与えられた課題は、いろいろな地域の日常風景や、その土地特有の服装や制服に身を包んだ人々の姿、そして街並みや有名なモニュメントを写真に捉えることだった。
オートクローム方式でガラス乾板に写された7万2千点の写真は長い間忘れ去られていたものの、今日ではドキュメント写真の歴史を刻む貴重なものとして高く評価されている。
写真展「Welt in Farbe. Farbfotografie vor 1915(色づいた世界 1915年以前のカラー写真)」はチューリヒのリートベルク美術館で2015年9月27日まで開催。
(写真・Musée Albert Kahn, Boulogne-Billancourt, Paris 文・Andreas Keiser, swissinfo.ch)