Keystone / Christian Beutler
スイス中部ニトヴァルデン準州は5日、スマートフォンをはじめとするIT(情報技術)機器の小学校での使用禁止を発表した。授業目的や緊急時などを除き、全面的に学校でスマホが使えなくなる。
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新学期がスタートする8月から施行される。学校での子どものスマートフォン(スマホ)など電子機器の利用が増加し、依存や授業中の注意散漫、対人コミュニケーションの減少などへの懸念が規制の強化へとつながった。州の教育当局はこうした問題に対し「注意深い監視」が必要だと声明で述べた。
新しい規則では、授業目的や緊急時など一部の例外を除き、授業中および休憩時間中に携帯電話やタブレット、ノートパソコン、その他のIT機器を校内に持ち込むことが禁止される。規則違反をした場合、教師は授業が終わるまでIT機器を没収できる。違反を繰り返す場合は、処分を受ける可能性もある。
他州は反対
スイスでは教育は州の管轄で、最終決定権は州にある。
ニトヴァルデン準州は、スマホ、タブレット、ノートパソコンの利点を否定はしないものの、子どもや若者は責任を持ってそれらを使用することを学ばなければならないとの方針を示した。
教師には、子どもの年齢に合わせた適切なIT機器の使用方法を学べる授業計画が求められる。特に、安全なインターネットの利用、データ保護、ネットいじめ、個人の責任といったテーマについて取り組む。
学校でのスマホ使用は、スイス中部の他の州でも問題となっている。シュヴィーツ州議会は2月、既にこの問題についての管理は行き届いているとして、スマホ使用に関する規制の見直しは行わない決定を下した。
ルツェルン州も同様、スマホの全面禁止に反対の姿勢を示している。各学校には独自のニーズがあり、州の規制では対応できないとの判断を下した。
ツーク州も対策を講じない方針だ。州議会の動議に対し州政府は、授業中のスマホの使用を禁止するには、既存の法的枠組みと規則で十分だとの見解を述べた。
英語からの翻訳:大野瑠衣子
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