スイスで23日、首都ベルンに国家人権機関(NMRI/INDH)が発足した。何年もかけて作られた同組織は、スイスの人権擁護に新たな道を切り開く。
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NMRI外部リンクはスイスにおける人権に関する情報収集や記録、研究、アドバイス、教育、啓発などを任務とする。
人権問題に関して他の国や個人と意見を交換する責任も負う。これにより、国内で人権が守られているか、スイスが国際的な権利義務を果たしているかどうかを監視する。ザンクト・ガレン大学のラファエラ・クエニ教授が初代長官に就いた。
人権団体アムネスティ・インターナショナル外部リンクは、スイスで最も深刻な人権問題として移民や障害者の扱い、人種プロファイリング、気候危機への取り組みの遅れなどを指摘している。
長い道のり
常設の国家的人権機関の創設は、長年の政治課題となっていた。欧州はほぼすべての国が常設機関を持ち、世界では120カ国以上に置かれている。
スイス政府が設置を決めたのは2019年で、21年に議会で承認された。だが大元のコンセプトは、人権分野の行政サービスを増やす必要があると述べた2009年の閣議決定に遡る。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
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