The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

ロシュの抗リウマチ薬、肺炎のコロナ患者に効果なし

Patient on ventilator
重症の新型コロナウイルス感染症患者に対する抗リウマチ薬アクテムラとレムデシビルの併用試験の結果、症状を緩和する効果は証明できなかった Copyright 2020 The Associated Press. All Rights Reserved.

スイスの製薬大手ロシュは11日、重症の新型コロナウイルス感染症患者に対する抗リウマチ薬アクテムラとレムデシビルの併用試験の結果、症状を緩和する効果を証明できなかったと発表した。

第III相試験で、新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎患者の退院期間を速めるという主要評価項目を達成しなかった。死亡率の低下、人工呼吸器が必要な患者数が減るという評価項目も同様だった。

同社は「アクテムラは新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎の治療薬としては承認されていない」とした。臨床試験では副作用は確認されなかったという。

米バイオテクノロジー企業ギリアドの抗ウイルス薬レムデシビルは、約50カ国でコロナ患者の治療薬として承認、または一時的な使用が認められている。アクテムラはレムデシビルと併用すると、新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎患者の症状を制御できると期待されていた。

ロシュはその一方で、アクテムラの試験データは「特定のコロナ患者の治療で何らかの役割を果たす可能性を示唆している。今後、保健当局と試験結果について協議する」という。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
ひまわり畑

おすすめの記事

見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。

もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部