The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

「高すぎる物価はもうやめて」消費者団体ら、国民発議を提出

署名を提出するイニシアチブの発起人ら
Keystone/Peter Klaunzer

スイスの消費者団体らは12日、国内の消費財の価格が高すぎるとして、是正を求めるイニシアチブ(国民発議)を連邦内閣事務局に提出した。この日、関係者が必要な10万筆を超える10万7908筆の署名入りの段ボールを持って、同局に届けた(写真)。今後、国民投票で是非が問われる。

提起したのは国内の消費者団体のほか企業団体、政党など。イニシアチブの名称は「フェアな価格のために」で、キャッチコピーは「『高物価の島』はもうたくさん」。「権力を乱用する一般輸入業者と国外のサプライヤーに戦争を挑む」としている。

スイス国内では、一部の消費財は他国に比べ価格が非常に高い。例えば衣料品なら最大4割高、化粧品では最大7割高になる。イニシアチブの発起人らは、ごく限られた高所得者やインフラコストがこの価格差を引き起こしていると主張。消費者の購買力を見越して、国外のサプライヤーが恣意的に価格をつり上げていると批判する。

イニシアチブでは、市場の力を乱用する不当行為により厳しい規制をかけること、これを守らないサプライヤーに対しては国内法に則り処罰を科すことを求めている。

農産物と医薬品の価格については国が管理しているため、イニシアチブの対象には含まれない。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

詐欺を警告するPC画面

おすすめの記事

スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決

このコンテンツが公開されたのは、 スイス銀行を狙った口座乗っ取り事件で、英国で刑事告訴されていた英国人学生(21)に禁固7年の有罪判決が言い渡された。スイス連邦検察庁によると、学生はスイスの銀行顧客から約240万フラン(約4億4000万円)を騙し取った。

もっと読む スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
オリーブの木

おすすめの記事

温暖化でスイスがオリーブの名産地に?

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。

もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
山肌に描かれた巨大な絵

おすすめの記事

アルプスに新しい巨大地上絵が登場

このコンテンツが公開されたのは、 世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。

もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場
原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部