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言語地図、過去40年で大きく変化 国の調査で

黒板に向かう教師
スイスでは25歳以上の5人に1人が外国語を学んでいる Keystone

母語に関するスイス連邦統計局の調査で、1970年代以降、標準ドイツ語(およびスイス・ドイツ語)、イタリア語、ロマンシュ語を母語とする人の数は減少し、フランス語とスイスの四つの公用語以外を第一言語とする人が大幅に増加したことがわかった。

 スイスの公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語。調査によると、スイス特有の方言であるスイス・ドイツ語を第一言語とする人の数は、1970年は66%だったが2016年は63%に減少。イタリア語は11%から8%、ロマンシュ語は0.8%から0.5%といずれも減少した。一方、フランス語は18%から23%に増加した。 

 スイスの公用語を母語としない人は、1970年の4%から2016年の22%へと大幅に増加した。

 連邦統計局は、2010年以降に調査方法が変わり、第一言語の選択肢が追加されたことも理由の一つだと説明した。公用語以外で最も多かったのは英語とポルトガル語だった。

職場と自宅

 職場で最も話される言語はスイス・ドイツ語(65%)で、次に標準ドイツ語(35%)、フランス語(29%)、英語(19%)、イタリア語(9%)と続いた。

 家族や親戚と話す時に使うのはスイス・ドイツ語(59%)とフランス語(24%)が目立った。標準ドイツ語は11%、イタリア語は8%。公用語以外では英語(5%)とポルトガル語(4%)が多かった。

 調査によれば、スイスに住む25歳以上の5人に1人が外国語を学んでいる。最も人気なのは英語(35%)で、公用語のフランス語(15%)、ドイツ語(13%)、イタリア語(11%)を大きく上回った。

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